アメリカの歯の意識について
アメリカ人はなぜ歯にうるさいのか
こんばんは。マネジメント歯科衛生士の辻村香恵です。
私、映画を観るのが好きなのですが、今海外ドラマのゴシップガールにはまってます。
ほんとに止まらなくなるほど。
と、海外映画やドラマを観ますと、スターで歯が汚い人がいない。悪役になりますと、歯が金属になったり、黄ばんだり。
見た目ですぐに悪い人って分かるんですよね。
ってことで、海外映画、ドラマにはまっていますから、海外のスターについて。
アメリカ人は世界で一番歯にうるさいことで知られています。
一般人でも矯正、ホワイトニングは当たり前で、審美治療や歯茎のホワイトニングまで受けている人も少なくないようです。
これほどまでにアメリカ人が熱心に歯のケアをするのは何故でしょうか?
そこには、
以下のような理由が考えられます。
・歯の治療費が高いので歯を大切にしているという説
アメリカは日本とは保険制度が異なるため、費用的に気軽に歯医者さんへ行くことができず、歯を悪くしないように熱心にケアしているという説です。
確かに、虫歯の治療で何万円または何十万円もかかるようなら普段からしっかりとプラークコントロールをして歯のメンテナンスをしそうです。
しかし、それならば基本的な手入れをすればよく、アメリカ人の歯の白さへの異様なこだわりが説明できませんよね。
白ければ虫歯になりにくくなるわけではありませんから‥
で、考えますと
・笑顔の社会的機能に関する説
人種、言語、宗教などの面で同質性の高い日本とは異なり、アメリカは多様性に富んだ異民族が集まった国になります。
アメリカでは国民ひとりひとりのバックグラウンドが異なるため、黙っていても意思疎通あ・うんの呼吸ができる日本とは異なり、
まずは笑顔を見せることで敵意がないことを示すという説です。
笑顔の良し悪しは、歯で決まると言っても過言ではありません。
なぜなら、好印象な笑顔と歯並びとの間には深い関係があるからです。
上顎前突や下顎前突で噛み合わせが合っていなかったりすると、綺麗なスマイルが作れません。
また、ホワイトニングされた白い歯を見せた方が明るい印象を与えられます。
実際、米英の大学の研究チームが多民族社会と笑顔の関連性について指摘していますが、この見解には納得です。
・アメリカ人理想主義者説
アメリカ社会を見ていて感じることですが、アメリカ人はヨーロッパの人と比べると、内面外見ともに極端なところがあるような気がします。
外見に関していえば、歯以外に例えば筋肉です。
ヨーロッパの人も日本人よりは鍛えている人は多いですが、アメリカ人ほどゴリゴリのマッチョ志向は多くないように思います。
海外映画やドラマは、よくドレスまたは、脱いでるシーンもよくみかけるのですが、だらしない身体付きの方はいないですよね。
世界のフィットネス産業の市場規模を見ても、アメリカはズバ抜けています。
マッチョ志向の国といえば、他にもオーストラリアが思い浮かびましたが、オーストラリアも多民族国家です。
多民族社会は強くなければ生き残れない。ですから筋肉(強さの象徴?)が好まれるということでしょうか。
その他にも、美容整形や身体改造関連の産業も私たちの暮らしている日本社会と比べるととても巨大です。
なぜアメリカ人がこれほどまでに外見の改造にこだわるのかアメリカ建国の歴史にそのヒントがあるような気がします。
欧米、特にフランスの女優やモデルの中には、上顎の左右1番の間に隙間がある、スキっ歯をチャームポイントにしている女性がいます。
これは、日本人の美的感覚ではその魅力がいまひとつ理解できないのですが、フランスでは歯と歯の隙間から幸せが入ってくるので縁起が良いとされているそうです。
世界一歯にうるさいアメリカのトップセレブであるマドンナやシディー•ガガもスキっ歯にしていますので、グローバルスタンダードではスキっ歯は”アリ”なんでしょう。
八重歯が世界的には”ナシ”とされているのに、これはなかなか不思議な感じがします。
変わる日本人の歯への意識
ひと昔前はともかく、最近は矯正や審美歯科を取り扱うクリニックも増え、日本人の歯への意識も若年層を中心に徐々に上がってきているように感じます。
これは、スマホやSNSの普及とともに、より”見られる”社会になったこと、すなわち外見力が問われる世の中になったことが背景にあると思います。
若い方程、健康な前歯を見た目を意識して、セラミックに変える方が多い気がします。
4年後にオリンピックを控え、また、世の中がますますグローバル化していく中で外国人と接する機会もこれまで以上に増えていきますので、世界での日本人の歯への評判も汚名返上していきたいですね。
アメリカ人が歯や筋肉美に並々ならぬお金とエネルギーを使うのはすばり、それらが富や成功の象徴だからです。
日本やイギリスのように国民医療保険が無いアメリカでは、平均以上の収入がないと医療を受けられません。
たとえ仕事に福利厚生があれど医療費は高額な為 全額負担とはいかず気軽に病院へ行ける人は実は稀な様です。
その中でも歯科保険はハードルが高く、整った白い歯並びは当たり前にして、あるべき成功者の姿とされています。
アメリカのドラックストアでは日本では考えられない程の薬が売られています。
それはちょっとやそっとの事では医科•歯科に行けない人が多いためです。
またアメリカ人=肥満体というイメージがありますが、収入同様 肥満と健康な人の二極化が激しく、平均以下の収入で住める地域には運動の出来る公園、生鮮食品を売るスーパー、ジムなどは少ないです。
実際、地域毎の平均収入とそれらの施設・店舗の分布はぴったりと比例しており、ファストフードは生鮮食品より遥かに安く、手に入り易いですから一般的にアメリカでは収入が少ないと健康体でいることが困難とお聞きします。
アメリカでは肥満=貧困という図式がしっかりと完成しています。
健康であるためには、食費の値段は凄くかかります。
アメリカだけでなく、日本もそうですよね。
添加物だらけの食品は、ファストフード、コンビニに多く、忙しい時間がないからと手軽に食を済ませれるのですが、栄誉がないことは皆様もご存知かと思います。
脅迫概念があるかのように体を鍛え、整った歯を白くするのは、自分がまっとうな人間であると何よりも伝えられる要素なのかもしれませんね。
いろいろな要素をふまえた上で歯並び、歯の色は健康と美と、社会的に重要なのだと思います!
空いてる時間は、本か映画を観るのが大好きです。
自分の知らない世界を魅せてくれます。
いろいろ勉強になります。
今日も感謝の日々です。
あー!海のさざ波を聞きたい!
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