あなたは今どこのレベル?自覚症状からわかる歯周病進行状況
あなたは今どこのレベル?自覚症状からわかる歯周病進行状況
今晩は!マネジメント歯科衛生士、東京医科歯科大学非常勤講師の辻村香恵です。
さてさて、今日は歯周病に関して、お話したく思います。
毎日の診療で、患者様も歯周病という言葉は知っているけれど、どういう状態、どういう症状がでたら、歯周病なの?って思われている方が多いので、説明させて頂きます。
重複してるかもしれませんが、宜しくお願い致します。
さて、歯周病なのですが、歯周病は末期にならないとなかなか痛みは出ません。
ですから、サイレントでぃジーズとも呼ばれます。
気づいたときには遅かったなんてことも‥
それでは、歯周病に関して簡単に!
歯周病には大きく分けて3つの進行度に分けることができます。
軽度の歯周病では、自覚症状は出てこない
まずは軽度の歯周病。症状としては「歯茎は赤く腫れ、歯ブラシで磨くと出血することがあるものの自覚症状はほとんどない」状態です。普通の人ではなかなか気がつきにくい状態で、歯と歯の間の歯肉が丸みを帯びて腫れています。。歯磨き時、ぺっとつばを吐き出すと一緒にの出血が伴います。
中程度の歯周病だと頻繁に出血や口臭が強くなる。
次に中程度の歯周病。こうりますと、
歯茎から頻繁に出血するようになり、口臭が強くなってきます。実際、鏡で見て頂きたいたいのですが、歯と歯の間の歯肉が下がり、歯の根元が見え始めて、歯が長くなったように見えます。
歯石をお取りしますと歯茎が下がって冷たい水などがしみるようになってきて、レントゲンをお撮りしてみますと、歯を支えている骨は歯根の半分くらいまで吸収してなくなっている状態になります。
重度の歯周病は非常に危険な状態
最後に重度の歯周病。
歯磨きのたびに出血するようになり、口臭もさらに酷くなります!!!!
歯茎に膿が溜まったりして大きく腫れたり痛みを出したりすることもあります。
歯を支えている骨は歯根の半分以上吸収してなくなっている為、歯がぐらぐらしてきて浮いたような感じになって咬むと痛かったりするようになります。
歯周病は、アナタやアナタの子供の命を狙っているほどで、歯周病はさまざまな病気をもたらします。危険因子です!!!
例えば、歯周病菌が歯茎の血管から感染し、動脈硬化を引き起こすホルモンなどを刺激して、血栓ができ血管が詰まります。結果として、心臓に血液を送る血管が詰まり、狭心症や心筋梗塞を起こしたり、脳の一部が死に、脳梗塞を起こしてしまいます。
歯周病菌が原因となり、動脈硬化が誘導される→血管の中にプラークが溜まる→血管が詰まる→心臓で詰まれば心筋梗塞、脳で詰まれば脳梗塞!!!
歯周病菌は歯茎から血液に入り、胎盤を通じて胎児に直接感染することもあります。
他にも歯茎から感染した歯周病菌の毒素が、血糖値を下げるホルモン(インスリン)を抑制する物質を出させ、糖尿病を悪化させる可能性もありますし、歯周病菌が口の中に多くいると唾液と一緒に肺に感染し、高熱や肺炎を起こし、結果として誤嚥性肺炎を起こすこともあります。
女性にとって怖いのは、妊娠している女性に歯周病菌が多い場合、歯周病菌が歯茎から血液の中に入り、胎盤を通して胎児に直接感染するといわれていることです。このことによって低体重児および早産の可能性が歯周病に感染していない方に比べ7倍起こる可能性が高くなるというデータもあります。
カラダに害しかない、歯周病。
どうしたら、歯周病からカラダを守れるのか
歯周病からカラダを守るためには、大きく分けて
・自分で行うセルフケア
・歯科医院で行ってもらうプロフェショナルケア
の2つが挙げられます。
セルフケアのコツはまず、プロに診てもらうことが大切です。
セルフケアは「適正な歯ブラシを選び、歯垢を掻き出すのを意識しながら磨く」や「歯間ブラシなどを使う」などが挙げられます。しかし、それでもやはり歯垢が落としきれていなかったりと限界があります。
せっかくセルフケアを頑張っていてもそれが逆効果ということもあります。自己流ほど怖いです。少しでも違和感や異常に気づいたら、近くの歯科に行き、適切な治療を受けるようすることが大切です。
トレーニングと同じで、自己流ではなく、まずプロに診てもらうことが何よりも大切です。
実際にどのくらいの頻度でプロフェッショナルケアを行ってもらえばいい?
スポーツトレーナーに指導を受けると、1回で数万円します。しかし、数万円で健康で素敵なカラダを手に入れられるために人はお金を出しますし、そこに価値があります。
しかし、歯医者さんに1回数万円と言われると、ちょっとそれは・・・。と思ってしまいます。でも、でも、健康になり、お相手さまを不愉快にさせる口臭が無くなり、歯を見せて笑うことが出来るようになれば安いですよね!歯科に通う目安としては3ヶ月に1度がベストですが、6ヶ月に1度でも構いません。今投資するかでアナタの将来が大きく変わるのです!!
美容院や、基礎化粧品にお金をかけるなら、私は絶対歯にもお金をかけるべきだと思います!!!
アメリカでは、歯科に投資を行う人間を「デンタルIQが高い」と表現し、ステータスが高い人は軒並みこのデンタルIQが高いです。彼らは、目の前のムダなお金に浪費せず、長期的に考え自らに投資を行う考えを持っているので歯科に対しても同じ考えを行うのです。
費用対効果が凄まじく高い、歯への投資。
更に、日本は歯科治療が驚くべきほどに安い!!
日本の歯科治療は、驚くべきほどに安いです。これは日本の保険制度がしっかりしていることもあります。海外の方が歯科検診に定期的に行くことの理由の一つとして、歯科治療費がものすごく高いから、という背景もあります。
歯が汚く、口がクサイ日本人なんて思われたくないですよ。
おもてなしで、名高い日本ですよ!
日本人は健康で、長寿、そして清潔な民族です。しかし、歯に対するちょっとした常識の違いで世界からマイナスな印象を持たれています。これは、非常に悔しくもあり、悲しくもある事実です。
こうした現状をはっきりと見つめ、私達に出来ることは歯科への認識を変化させることではないでしょうか。現在、歯科業界は大きく変化しています。多くの歯科医師は日本の歯科の現状を変革するために活動を行い、日々研鑽を行っています。治療方法も大きく変わり昔とは比べものにならないほど快適なものになりました。
今回の記事をきっかけに、ここ数年歯医者さんに行っていないという方は、是非歯科医院に足を運んでみてはいかがでしょうか?
「検診を行ってみたい」と電話越しで伝えれば、どの歯医者さんも心地よく対応してくださいます。
アナタの歯科の認識が変化し、少しでも健康でいられることを願っています。
以上になります。
如何でしたか?少し、歯周病に関してお分かりいただけたでしょうか?
何か、ご質問などあればコメント頂けますと幸いです。
それでは、また明日!明日も良い一日になりますように!
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