やっぱり唾液。唾液は口臭を撃退する。
唾液こそがヒーロー。口臭で悩んでいるアナタは、唾液に助けを求めよ!help me!
こんにちは!マネジメント歯科衛生士の辻村香恵です。
唾液の働きと、口臭と唾液の関係性について解説していきます。
今回のテーマ!
唾液と口臭、知られざる関係。
前回は唾液は、アンチエイジングにも良いとお伝えしました。今回は、口臭です。
口臭気になりますよね。私も、朝の満員電車で気がかりでなりません。
いろいろな場面で気になっちゃいます。
恐らく多くの方が、唾液と口臭には何かしらの関係性があることを感じていると思います。本日は、唾液の多い・少ないが口臭にどのように関係するのかについて紐解いていきたいと思います。
唾液は敵か味方か。唾液の謎に迫ります。
唾液と口臭の関係性を抑えるために、知って置かなければならないことは、口臭の主な原因です。それは、
お口の中の微生物が産生するガスです。お口の中で細菌が繁殖すればするほど、口臭もきつくなるというわけです。
細菌が放出するガスがニオイの元になるという現象は、身近にもたくさんあります。たとえば、生乾きの洗濯物のニオイや、キッチンやお風呂場の排水口のニオイも、細菌の繁殖によって引き起こされているものなのです。お口の中の細菌と口臭の関係も似たようなものだと言って良いでしょう。
温かいし、湿ってる。そして、栄養となる食べ物のカスなど。細菌の餌が盛りだくさん。
口臭のニオイの元は、細菌によるものが大半です。
いや、胃からの臭い以外は、細菌しかないって感じです。
唾液の持つ驚異的なパワー。それは・・・
唾液は、正常であれば一日に1リットルから1.5リットルも出ています。耳下腺、舌下腺、顎下腺といった大きな唾液腺の他、小さな唾液腺があり、唾液を分泌してはお口の中に送っています。これがお口の中の細菌を洗い流す役割をしているわけです。しかし、それだけではありません。唾液の成分の99パーセント以上は水なのですが、残りの1パーセント足らずの部分に重要な役割があります。
それは、「抗菌作用」です。
みなさんは、リゾチームやペルオキシダーゼといった成分の名前を聞いたことがありますか。もしかしたら、歯磨剤などに配合されている抗菌剤の名前に似たようなものがあるのをご存知かもしれませんね。実は、唾液にはこれらの抗菌成分が含まれており、お口の中の細菌を溶かして殺したり、繁殖を抑制したりしてくれるのです。
つまり、唾液というのは、24時間体制の天然の抗菌洗浄液です。その唾液が不足してしまった場合、当然ながらお口の中の細菌がどんどん増えてしまいます。それらの細菌がせっせとくさいガスを出し、その結果口臭が発生してしまうのです。
唾液は殺菌力を持つため、ニオイの原因である細菌を殺す働きがある。 しかし、いくつかの理由により、唾液が不足してしまうことがあります。
唾液が不足すると口臭が起こる。では、なぜ唾液が少なくなるの??
唾液には殺菌力があり、その殺菌力が口臭を防ぐことはわかりました。しかし、いくつかの原因により唾液が減ってしまうことがあります。それを1つずつ見て行きましょう。
生理的な要因で唾液が自ずと減ってしまう。
人前でお話をする、自己紹介をするなど緊張な場面の時。
まず、このような生理的な理由で唾液が減ることがあります。これは誰にでも起こりうるもので、多くは一時的なものです。
他には、朝おきたばかりのとき、なんだか口臭がする、と思ったことはありませんか。眠っているあいだは唾液の分泌は起きているときに比べ愕然と減少しています。
ですから、寝る前に口うるさく、先生や歯科衛生士が「磨いてください!」と言うのはこの理由もあるわけです。夜のあいだにどうしても細菌が繁殖して口臭を発生させてしまうから。プラス、口を開けて寝る癖のある人や、いびきをかいている人は、お口の中が乾きますから、より一層起き抜けの口臭が発生しやすいと言えるでしょう。
朝起きた時、自分の口臭い!と思ったことありませんか?
ストレスでも唾液は少なくなる。
また、不安や緊張、疲れやストレスによって唾液の分泌量が低下することもあります。
唾液は副交感神経優位の時、つまり“リラックスモード”の時に多く分泌されます。ですから、反対に交感神経優位、つまり“アドレナリンモード”の活動や状態が続くと、唾液が不足して細菌が繁殖し、口臭が発生しやすい環境になります。
加齢に伴い、少しづつ唾液が減ることもあります。
この他にも、加齢に伴い少しずつ唾液の量が減るということも考えられます。これは通常の老化現象の一環であるといえます。もちろん、年を重ねるに従い、歯が悪くなったり、お口の中の細菌の種類が変わったり、といったほかの要素も入り込んでくることが多いため、一層口臭を発生しやすい状態になると言えるでしょう。
また、歳を、重ねると本数が減っていたりしてよく噛めない、よく噛ンで食べない人も唾液が少ないです。
薬の副作用としての唾液不足
生理的な理由以外にも、比較的頻繁に見られるのが、薬の副作用としての唾液不足です。たとえば、抗アレルギー薬、血圧を下げる降圧剤、利尿剤などは唾液の分泌を減少させることがあります。また、精神的な作用のあるお薬の中にもそのような作用がある場合があります。 他にも、放射線治療をしている人は副作用として唾液の不足が起こりえます。
実際に放射線治療をされていた方は、唾液を促すスプレーをもっていました。喫煙、アルコールの過剰な摂取も唾液腺の活動に影響を与えます。
唾液腺の病気にかかっている時も唾液が不足する
唾液腺の働きを阻害する何らかの病気にかかっている場合も唾液が不足します。代表的なのは、シェーグレン症候群と呼ばれる自己免疫疾患で、唾液腺や涙腺を損ない、お口のみならず目も乾燥する病気です。このような場合、口臭も症状として現れてきます。
口呼吸癖のある人も唾液が不足する
鼻から呼吸するのではなく、口で息をする癖のある人も要注意です。常に口を開けている状態となり、お口の中が乾燥しますから、細菌は増え放題になり、細菌が産生する悪臭ガスも出し放題になります。 意識して口を閉じ、鼻で息をする習慣をつけましょう。鼻炎でいつでも鼻が詰まっているため口で呼吸せざるを得ない人もいます。また、歯並びが悪いため口が閉じにくいという人もいます。可能であれば、原因となっている鼻炎や歯並びを治療することも考慮してみるのが良いかもしれません。
口呼吸は、着色の原因にもなります。
悪しき生活習慣は、唾液不足に繋がる
唾液の分泌は、生活習慣と深く関わっています。そのため、たとえば食事の時によく噛まない、普段からあまりしゃべらない、表情がない、という人は、お口や唾液腺やその周囲を動かす機会が極端に少ないため、唾液の不足につながっていることが考えられます。 また、不規則な生活習慣や無理なダイエットは、交感・副交感神経の乱れによる唾液分泌の低下や、血液中の代謝産物の変化を招き、結果として口臭を強くしてしまいます。
口臭が減ってしまう原因は以上のように様々な要因があります。生理的なものもあれば、病気や薬によるものもあります。唾液はヒーローです。
唾液の役割です。こんなにも役割があります。
ただのつばだと思わないで下さいね。
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