あなたのその銀歯、数年で…

こんばんは!マネジメント歯科衛生士、東京医科歯科大学非常勤講師の辻村香恵です。

さて、さて、今日は、一番保険適用の虫歯治療で使われています、銀歯について!
お話をすすめさせて頂きます!

はい!あなたのその銀歯、数年でまたむし歯になり、最悪、抜歯になります。

虫歯の治療をするほど歯の寿命が縮む。虫歯予防を知らないと悲しい結末に…なります。

特に私は、銀歯はどうしてもすすめられない…

 
今銀歯や歯に詰め物、被せ物がある方は将来、歯を抜く可能性がとても高いです。虫歯は治療すればするほど歯を大きく削るため歯の寿命が減っていきます。虫歯に大切なことは治療ではなく、虫歯予防です。

極力削らないという考え方MI(ミニマル・インターベンション)知っていますでしょうか?

私は、自分自身がされて嫌なことは患者様へしたくありません。
ですから、クリーニングや歯磨剤、含蓄材などその方にあったものを提案し、どうしたら削らないで、最小の範囲で留める事ができるのかと常日頃考えながら、臨床しております。

MI(ミニマル・インターベーション)とは治療のための歯のダメージは最小限にして自然治癒を促す治療方針をいいます。初期であれ虫歯は完全に削りとらなければいけないという従来の考え方とは逆の発想で、初期ならば唾液や身体が自然に組織を作って修復する再石灰化が期待できるというものです。もちろんきちんとしたブラッシングとフッ素の活用などを行いながら経過観察をしていく必要はあります。そのため定期的な検診は不可欠だといえます。

 
20代~40代の方(働き盛りの方)は「虫歯が出来ないように歯磨きをし、虫歯ができたら歯医者で治療をする」という考えが常識のように染み付いています。しかし、今この虫歯についての考え方が大きく変化しています。

虫歯があれば治療を促す。というスタイルそのものは今もそれほど変わってはいないのですが、歯科医院側の治療のスタンスに大きな変化が起こっています。

 

虫歯も予防が基本。虫歯は出来る限り削らない(治療しない)ことが常識です。

以前とは大きく変わったことは、虫歯はできるだけ削らないこと、そして予防によって健康な歯を維持することを目指す、という考え方にあります。

※削らないといけない事も勿論、ありますからね。


早期発見、早期治療という考え方は、虫歯では通用しない。

以前はできるだけ早く見つけて治療をするというのがスタンダードな考え方でした。しかし科学が進歩して研究が進み、新しい治療法の発見や従来の治療法の問題点が見えてくるとその考え方はすっかり過去のものとなったのです。虫歯を削り治療するという治療ありきの考え方から、そもそも虫歯にしないという虫歯予防の考え方が常識となっているのです。

※もう一度言います。大きなむし歯になっても治療しないということではありません。大きなむし歯になってしまったら治療してくださいね。根本は取らないといけません。



過去の常識は現代の非常識に。歯科医療は日進月歩。日々進んでいます。

 
前にもお話させて頂きましたが、日本に虫歯予防の考えが根付いてこなかった背景には、医療制度の問題点があります。

歯科治療の発展の影に日本の健康保険制度に基づいた決まり事があります。日本は健康保険が非常に整備されているためとても安く治療を受けることができます。海外では数万円から数十万円かかる治療を日本では数千円で受けられるくらいの違いがあります。しかし、この国民の“懐にやさしい保険制度”ゆえに、日本人は「虫歯になっても数千円で治せるから、まあ、いっか」と予防の考えを持たずに今まで来てしまったのではないでしょうか。



特にアメリカの歯科治療費の高さは大問題。日本の歯科治療費は世界にも類を見ない安さ。根管治療という虫歯の神経の処理でも10万円の差があります。


日本で国民皆保険が交付されたのは昭和36年、今から半世紀以上前に遡ります。その後少しずつ改訂を繰り返しながら現在に至っています。しかしその“悪いところを治す”という治療に重きを置いた基本理念は当時とそれほど変わらないまま踏襲されているのが現状です。健康保険は病気治療にのみ適用され、病気になっていない予防は自由診療になります。治療による報酬を受ける歯科医院と安く医療サービスを受けたい患者さんの思惑の一致というメリットに隠されて、実は予防の大切さやメリットが長いことおざなりになっていたと言えるのです。


削って銀歯を入れるという代替歯科治療は既に限界を迎えていた。

歯科における代替治療とは、歯を削りそこを人工物で補う治療を指しています。もちろん虫歯で崩壊してしまったら何らかの形で補てんして歯の機能を取り戻す必要があります。しかし補てんをするためにはそれほど進行していない歯であっても周囲までやや大きめに削らなければいけないというデメリットがあります。つまり詰めるためのスペースや厚み、外れにくくするための形などに適合させるために虫歯に侵されていない部分まで削りこむ必要がでてくるわけです。



虫歯になるたびに、詰め物に合わせ歯を大きく削る必要がある。大きく削る度にアナタの歯の寿命は短くなる。

 

一度治療をしたら完治ということはほぼない。虫歯は永久に治らない。

また、一度代替治療をするとそこから虫歯ができる二次う蝕(うしょく=虫歯)になる確率が劇的に上がります(治療した銀歯が再び痛むのはこれが理由)そうなると、二次う蝕による再治療によってさらに大きく歯を削りこむことが必要になります。最初は小さく削り、詰め物をする。そこが再発、削り、クラウン(被せ物)をする。次の再発は神経を抜き(根管治療)そして最後には、抜歯に・・・。

神経を抜いていない歯のほうが寿命は長いと言われています。神経を取ることになってしまったら、それは歯の終わりの始まりなのです。



削って→詰めて→詰め物の隙間から二次虫歯→再治療→更に大きく削って→神経を抜いて・・・の繰り返しで最後は抜歯になる。早くて30代で抜歯になる人も。

 

私たちに必要なのは、虫歯治療ではなく、虫歯予防の考え方です。

以前の虫歯の治療は、保険診療がベースとなっているため削って修復するという治療方法が主流でした。しかし、今の若者は違います。今の10代の子供達は銀歯などがとても少ないです。それは予防という概念がだいぶ浸透して虫歯そのものが減り、大きな虫歯のある子供が少なくなっていることが大きな理由のひとつです。



近年の幼稚園・小学生達の虫歯は急激に減っていっている。銀歯があるのは大人だけと言う時代もすぐそこかもしれません。

一度でも虫歯治療をすると、歯の寿命が一気に縮むという事実を頭に少しでも、入れておいて欲しいものです。

因みに銀歯は保険で、適用されておりますが、使う材料も限られています。時間も材料も限られています。より良い治療は、保険では難しい。


 



虫歯を予防するだけが、予防歯科ではありません。

歯科における予防医学とは、もちろん虫歯や歯周病の予防ということになります。凄く大切なことです。最近特に言われているのが歯周病と全身疾患との関わりです。歯周病菌は出血して破れた血管から体内へ入り込み身体中をめぐって最終的には心臓や脳に到達し心筋梗塞や脳梗塞を引き起こす原因となるということです。したがって虫歯や歯周病を予防することによって、心臓や脳、糖尿病、細菌性肺炎、低体重児早産などを予防することに繋がるのです。

 
今では、
心臓の病気で歯科治療を薦められる時代になってきています。

心臓の病気で病院を受診した患者さんがお医者様に「心臓の手術をする前にまず歯の治療をしておいでと言われた」という話を聞きます。既に医科と歯科の連携治療が始まっていることから考えても、虫歯や歯周病の予防は全身疾患の予防には不可欠だと言えるでしょう。

削るまで大きなむし歯にしないように、日頃から何故歯を、磨くのか考えて頂きたいものです。
歯を、磨かない人なんてほぼいないでしょ?

でも、なぜ?むし歯に歯周病になるの?

それは、歯医者に行ってないから。そして、歯ブラシもただしてるだけだから。

皆様が、信頼出来るマイハイジニスト(歯科衛生士)、ドクターに出会えますことも願っております。



より良い治療を☆
また、何か聞きたいことあればメッセージお待ちしております。

kae's prime Ownd

東京医科歯科大学非常勤講師。 マネジメント歯科衛生士先駆者。パイオニア 。口腔内の健康と美は全身の健康と美に繋がっています。 1人でも多くのきれいになりたい方、口腔内の健康と美にお役に立ちますように…♡ 趣味︰読書、三味線、歯、身体を動かすこと、海

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