良い歯科医師とは?
本当に良い歯科医師はどんな方?
おはようございます!マネジメント歯科衛生士の辻村香恵です。
昨日の、続きも兼ねまして。
本当に、良い先生とは?についてお伝えしたいと思います。
街のあちこちで見かける歯科医院の看板。いまや歯科医院は過剰時代に突入したといわれています。全国の歯科医院の数は、昨日もお伝えしましたように、70,000軒近くに及び、コンビニの1.3倍という報告があります。もちろんこれには地域差があり中にはコンビニの2倍を超える歯科医院過密地区もあるのです。これを多いと考えるか少ないと考えるかはそれぞれですが、この状況にはさまざまな課題が含まれています。
歯科医院といっても開業して何十年というベテランや新規開業、1日の患者数が数人のところや百人に近いところ、予約がすぐとれるところとなかなかとれないところなど本当にさまざまです。そうすると患者さまによっては希望に合わないところも出てくるのは当然でしょう。医療機関といってもそれを運営しているのも人ですから、考え方や方針などの相違は当然あり得るからです。
開院が加速している歯科医院の現状
平成18年度の厚生労働省の調査によると歯科医院の開院数は増加傾向にあるそうです。こうした状況をみますと、まだまだ歯科医院過剰時代に終わりは見えない状況です。
このような中で歯科医院はどうやって患者さまを集めるかが死活問題となります。20年前と比較しても確実に厳しい状況の中で、集患にとらわれて診療がおざなりになってしまいトラブルに発展したケースがあると聞きます。1日に多くの患者さんを診なければ経営が成り立たないという焦りの中で起こったトラブルですが患者さまにとっては「運が悪かった」では済まされませんね。
つまり、今や患者側に「信頼できる歯科医院選びができる目」を養っておく必要があるといえます。同じ治療でもその結果が大きく左右される歯科医院選びは、長い一生の中でより快適な毎日を過ごすための重要なポイントといえるのではないでしょうか。
歯科医院を見極める目が患者さまに必要です。
では、どういった視点から歯医者さんを選べばいいのでしょうか。
それでは、良い歯科医師とは?
尊敬します先生を思い浮かべますと、下記に当たります。
1)患者さまに丁寧に真摯に対応してくれる
横柄な態度でもなく、かといって良いことだけ言って患者さんに媚びる態度でもなく、悪いことははっきり伝えてくれる歯科医師です。
しかも、「歯だけ治せば良い」という視点ではなく、予防を重視し、患者さんの生活習慣や心の背景、全身との関連も踏まえてベストな選択を提示してくれる人間力の高い歯科医師が望ましいです。
2)とにかく技術が高い
手先が器用で治療の技術力が非常に高い歯科医師です。歯学部学生の間でも、手先の器用さの差が大きく、実習についていけない学生もいます。
生まれつき手先が器用で治療のセンスがあり、さらに研鑽を積んで匠のレベルに達しているような技術力のある先生はかなり少ないです。そのような先生は、同業者のドクターからも一目置かれ尊敬されています。
これは、オベをみますと一目瞭然で、本当に、技術の高い日頃研鑽しています先生のオペは、例えが悪いかもしれませんが華麗です。
あざやかなんです。ぐちゃぐちゃではないのです。
3)必要のない治療はすすめない
治療を行えば収入を得られるにも関わらず、患者さんにとって必要のない治療は決してすすめない歯科医師です。また、治療する際のメリット・デメリットを丁寧に説明してくれることも大切なポイントです。
4)スタッフを尊重している
↑ここも重要です
経営者として、スタッフをコストと見てしまう歯科医師は一定数います。歯科医師は歯学部卒業後、「先生」と呼ばれ続け、異業種とほとんど交わることなく開業し、小さなクリニックの社長(院長)となります。その結果、頭を下げることなく長年を過ごし、自らを省みる機会も少ないため、スタッフに対してパワハラ気味の院長が少なくありません。
同じ働く仲間としてスタッフを尊重し、大事にしている院長(歯科医師)は人間性が高い場合が多いです。まずスタッフの態度(イキイキと働いているか)をみると、院長の人間性がおのずとわかってきます。
スタッフが働きやすい環境をつくって下さり、士気を下げないよう尽力してくださる先生には自ずと、モチベーションが高い、スタッフが集まるものです。
5)滅菌消毒管理を徹底している
滅菌消毒管理は当然すべきことなのですが、一部の歯科医院ではコストがかかるために、いまだに徹底されていないところがあります。また、数十年前は消毒滅菌対策が歯学部でも重要視されていなかったため、素手で治療を行うのが当たり前の時代もありました。
滅菌パックの使用、患者ごとにディポーザブル手袋を使用、などは当然チェックしましょう。
6)技術・知識の習得に励んでいる
歯科医師の20代、30代は技術習得のために必死でセミナーを受講されています。40代前後で開業し、クリニックを大きくしようとさらに頑張りますので一番脂が乗っている時期ともいえます。しかし、50代、60代に入ってくると経営が安定化してきて、さらに子供も大きくなってくるので、「守りの姿勢」がでてくる歯科医師がいるそうです。また、「老眼」で視力もどうしても衰えてきます。
これゆえ、40代前後がもっともおすすめともいえますが、50代、60代の歯科医師の利点は「経験値の多さ」です。若い時期の行った治療の結果を長年継続して見て理解しているので、経験値は若手には勝てません。
それでは実際に良い歯科医師をどうやって見つければよいのでしょうか?
昔は近所の口コミで歯医者に行くことが多くありましたが、現在では近所付き合いも少なく、近所の口コミを得られることも少ないでしょう。基本となるのは、まず歯科医院のホームページをチェックすることから始まります。
1)歯科医院のホームページを見つける
検索エンジンで「地域名 歯医者」などで検索したことがある方は多いのではないでしょうか?
自由診療は高額になり、仕上がりはドクターの腕に左右されますので、近いからといって安易に決めずに、家から1時間以内の距離にも範囲を広げて良い医院を探すべきです。また、検索結果は最低でも上から1番目〜10番目まではホームページをチェックしましょう。
検索結果が一番上だからといって、良い歯医者であるとは限りません。
広告をうてば上位の検索になりますからね。
2)いくつかの候補を絞り、客観的にホームページをチェックしていく。
通えそうなクリニックのHPが見つかったら、いくつかの候補に絞り客観的に見ていきましょう。
歯科医院は過当競争のため、どのクリニックもHP業者に注文して見栄えの良いホームページを作っています。ホームページは医院の顔ですので、どの医院も力をいれている箇所であり、良いことが書かれています。
文章も画像も綺麗でほとんど遜色なくなっていますので、第一印象で良さそうな印象を持ったとしても、より突っ込んでクリニックの中身を吟味することが大切です。
3)診療内容、設備をチェック
まずは、ホームページの中で自分が受けたい自由診療をしているか、診療内容を見ていきます。
セラミック治療なら、審美歯科を掲げているか、セラミック治療の中でどのような素材を扱っているかなどをチェックします。料金が安いからだけで選ぶのは危険です。
また、丁寧に歯を削るための設備「マイクロスコープ、拡大鏡」などを取り入れているかなど、設備面もチェックします。
マイクロスコープを置いているからといって、必ずしも腕が良いとは限りません。ほとんど使わないのに、それを「医院の売り」にしているだけのクリニックも存在しますので注意してください。マイクロスコープは高価なものだと1000万程度するものもありますので、原価償却を考えると・・・。
4)歯科医師の経歴、セミナー受講歴をチェック
次に、実際に自由診療を行う歯科医師の経歴やセミナー受講歴をチェックします。
実は、歯科医師に限っては出身大学の偏差値と腕の良さは全く比例しません。偏差値の低い私立大学の方が人柄も腕も良い、といったケースも存在するのです。ですので、出身大学に関しては、ほとんど気にしなくてよいかと思います。
経歴でチェックするポイントは、勤務医時代の経歴です。勤務医時代の勤務先をHPで検索し、元勤務先がどのような医院か見ると、ドクターの力量の大まかな予想がつきます。
保険中心のクリニックだったか、自由診療を積極的に取り入れ、勉強熱心な勤務先であったかによって、そのドクターがどの分野でどれくらい修行を積んできているかがわかるのです。
また、勉強熱心なドクターほど積極的にセミナー受講をしています。症例発表をしている場合もあります。
ただし、セミナーはお金を出せば修了証明書を簡単に取れるものから、非常に難易度が高いものまでピンキリです。単に患者さんへのアピールとしてセミナー受講歴をHPに掲載しているクリニックもありますので、その点は注意しましょう。
ホームページに掲載しているのは院長のみで、実際は若手の勤務医が複数働いている場合があります。実際に通院したものの、担当医が若手だったというケースも多くありますので、治療を受けたいドクターがいる場合は、予約時に指名した方がよいでしょう。
5)スタッフ紹介をチェック
そして、スタッフ紹介のページもチェックします。スタッフ紹介は、個人情報問題でスタッフ自身が掲載を嫌がるケースもあり、自己紹介や写真等が一切掲載されていないクリニックもあります。
スタッフの人間関係がどれくらい良好か、院長がスタッフを尊重しているか、ほんの少しわかるかもしれません。
スタッフの入れ替わりが激しいところは、スタッフが定着していないため、スタッフを載せることはまず出来ませんよね。
6)症例写真はあまり参考にならない
審美系の自由診療というと、術前術後の症例写真を見たいところですが、実際はあまり参考にならないことが多いです。
というのは、実はネット上で症例写真のコピーを掲載することが可能であり、人の症例を勝手に掲載しているクリニックも一定数存在するからです。なので、上手な先生は、自分の症例写真をコピーされるのを恐れ、わざとHPに掲載していない場合もあります。(もちろん、自分の症例を掲載している先生もいます)
7)ブログやfacebookなどSNSをチェック
クリニックのブログやfacebookページで、クリニックの雰囲気をつかみます。院長の人間性を知りたければ、facebookをしていれば見てもよいでしょう。「全員に公開」に設定していれば誰でも見れます。
8)実際に電話して、受付の対応をチェック
最後に候補を絞りきったら、実際に電話をしてみましょう。受付は医院の顔であり、院長の方針が反映されています。
受付の対応が強気で無愛想だったり、嫌な感じがすれば、やめたほうがよいです。そのような受付を指導できず雇い続けているのは、院長の責任です。
そして受付が良い感じがすれば、実際にクリニックの予約をとり受診してみましょう。
自由診療は高額なので、いきなり初回で決める必要はありません。クリニック側がメリット・デメリットも踏まえて誠実に対応してくれるところを選びましょう。実際に1、2回通えば、医院の内装を見れますし、スタッフの働いている雰囲気が肌で感じ取れ、通っている他の患者さんに感想を聞くこともできます。
特に、矯正治療の場合は非常に高額になりますので、少なくとも3医院は説明を聞くことをおすすめします。
その上で、自由診療を受けるかどうか、決めるとよいと思います。
まだまだあるかと思いますが、私が今までみて、素晴らしい先生達のお話を聞いていますとこんな感じです。
素晴らしい先生は、患者さま、スタッフの事を第一に考え、必要な機材は惜しみなく購入し、勉強のためなら、県外、いや国外まで出て行って勉強しております。
人柄も良く、業者さんからも信頼を置かれ、同業者のドクターからも絶大な信頼を得ています。
私も、そのような先生達に出会えたからこそ分かるのですが、全く、歯科に関して未知な患者さまはこのような多くの歯医者がある中選ぶのは大変だと思います。
どうか、上記のような医院に当たりますように心から願うと同時に
私も精進したく思います。
院長の右腕的存在になれますように。
人間力も高め技術も高めて参りたい所存です。
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