歯医者の治療回数の謎に迫ります
虫歯の治療回数が多いのは、歯医者さんの荒稼ぎのため!?
こんにちは。マネジメント歯科衛生士の辻村香恵です。
虫歯での治療回数がやけに多いなと感じたことはありませんか?これって歯医者さんが治療費を荒稼ぎするために行なっている牛歩戦術なのでしょうか?もしかしてアナタの通っている歯医者さんはヤブ医者!?そうしたアナタの不安にお答えいたします。
歯医者さんの治療って、何回かに分けて行われますよね。毎週通うのは面倒に感じますし、社会人であれば時間も限られていますから、通うたびに仕事を切り上げたり、休まないと行けない方もいらっしゃると思います。治療時間も考えると、あなたも“何故一回で終わらせてくれないの?”と疑問に思った事はありませんか?
そして“治療費を稼ぐ為だな”なんて結論を出していません
もちろんそんな事はありません!!
虫歯の治療を一度に終わらせてくれないのは、それなりの理由があるのです。
虫歯の治療回数が複数回にまたがってしまう理由はどうして??
1.国が定めた保険のルールがあります
虫歯の治療は保険が適用されますが、保険のルールでは数回に分けて治療する事が義務付けられています。キーとなるのは治療の回数で、この回数を満たす為に治療が分けられており、例え歯石を取るだけの簡単な治療でさえ、最低限の回数が決められています。
2. 患者さまの身体への負担を考えています
虫歯を治すには診察だけなく治療が必要ですし、治療は一歩間違えれば大きな事故にも繋がります。
虫歯治療を問題なく行うには、歯科医はもちろんですが、患者の身体も大きく影響してきます。例えば一時間程で終わる治療の場合、時間だけで考えれば一度で終わらせてほしいと思いますよね。
しかし、何時間も動かずに口を開けっぱなしにしておく事が、あなたにはできるでしょうか?仮に歯を削っている時にあなたが疲れてしまったり、集中力が切れて口を閉じてしまったらどうなるでしょう?風邪の診察と違い、虫歯の治療には患者さまのご協力も必要なので、その際の負担を考えて治療を分けています。
3.治癒力を考えています
クリーニングに関しましても、一気にしっかり歯石を取りたいのは、私達、歯科衛生士も同じです。しかし、歯茎が腫れ深い歯周ポケットの中を一度にお掃除してしまいますと、患者さまは痛いし盲目下の歯石除去は取り残しも出てきます。
日にちを空けることにより、歯石を取りますと歯茎の腫れはある程度引き、歯茎によって隠れていた歯石が顔をだしてくるわけです。炎症が引くのをまつわけです。
そこで、また歯石をとる。
来院する度にアドバイスが出来たり、何をしたほうが良いのか伝えれるのです。
4. 仕事の効率の問題
誤解を招く表現かもしれませんが、歯科医院も一つのビジネスです。その為、患者さまが来なければ、当然経営もできなくなってしまいますよね。例えばあなたの虫歯の治療には二時間かかるとしましょう。この際ルールや規則は無視して考えたとして、確かに時間だけで言えば一日で充分終わるかもしれません。
しかし、もしもあなたが予約した時間に来なかったり、治療をキャンセルしたどうなりますか?その時間歯科医院は他の患者さまを治療する事もできなくなりますよね。こうした事態を考えると、一人の患者さまに長時間費やすのはリスクがあるのです。この為に患者一人の治療時間を考え、分けて治療を行っているのです。
いかがでしたか?こうした理由がある為に、虫歯の治療は一度で終わらせる事ができないのです。ちなみに“治療費を稼ぐ為”という一般の予想ですが、結局余分に治療でもしない限り費用は同じですし、治療の際の人件費、水道代などの経費を考えると、実は予想するほど稼げるわけではありません。
むしろ虫歯の治療回数が多い先生は、あなたのカラダの負担や保険のルールをしっかりと守っている優秀な先生だということがお分かり頂けたと思います。
確かに、最近歯医者の不祥事のニュースが多いですよね。
目先の利益に走らず、患者さまのためを思って当たり前の事を当たり前にして治療に挑んで貰いたいものだと同業者の私も、思います。
本来、した方がいい治療も不祥事が発生することにより、患者さまの信頼が薄れる。
困ったものです。
どの業界もそうだと思いますが、根本を真
摯に行ってほしいですよね。
0コメント